こんにちは!富田林市の鍼灸院元気のツボの寺元です。皆さんは五十肩でお悩みではないですか?五十肩は、肩関節周囲炎とも言われており、肩の運動が制限され、痛みを伴う状態を指します。主に40歳から50歳の更年期近くの人々によく見られます。ここではその五十肩について、当院の考え方、鍼灸治療の解説をしていきます。
他にも鍼灸の効果や適応症状についても別の記事でご紹介していますのでこちらもぜひ読んでみてください!
一般的な五十肩の鍼灸治療
五十肩の鍼灸治療は、痛み、運動障害、夜間痛など、症状のある所に鍼やお灸を施術する局所治療です。使うツボとしては「天宗」「秉風」「臑兪」などがあり、肩関節のインナーマッスルを重点的にケアをするときによく使用します。しかし、肩関節ばっかり施術していても五十肩が良くなることは少ないです。なぜなら五十肩になってしまう方は重度の肩こりを持っており、並行して施術していかないといけないからです。
ちなみに肩こりの鍼灸治療についても解説しておりますので、こちらも是非読んでみてください!
五十肩の病期について
五十肩の病期には急性期(炎症期)慢性期(凍結期)回復期(緩解期)の3段階があります。それぞれの段階で症状や治療内容が変わってきます。
急性期(炎症期)
急性期は関節に炎症があるので何をしても痛みが出ます。ヒドい場合だとうずく様な夜間痛が出現し睡眠不足になる方もいらっしゃいます。この場合、下手に施術を行うと悪化する可能性があるので肩の状態を見ながら肩関節の炎症部位、筋肉、肩こりの施術を行います。
慢性期(凍結期)
慢性期になると、夜間痛、運動痛、可動域制限はマシになりますが、まだ着替えや髪を洗う時などに症状が現れます。この時期にしっかりと肩関節内、腋窩、筋肉、肩こりの施術を行います。この時期を逃すと、関節可動域制限の改善が著しく滞ります。家でのセルフケアもお伝えします。この時期が一番長く、最長1年ほどかかります。
回復期(緩解期)
回復期は何をやってもいい時期です。痛みは無くなったけど肩が最後まで上がり切らないというような拘縮が残りがちです。ここまでくれば、鍼治療よりもリハビリ(運動)の方が重要になってきます。もちろん運動ではカバーしきれないような筋肉の硬さが残っている方もいらっしゃいますので、鍼と併用して、運動指導の後、セルフケアに努めていただきます。
五十肩で鍼灸治療を選ぶ基準とは?
五十肩にも様々な種類があり、石灰沈着炎、腱板断裂といわれているものは、先に病院で診てもらうのをお勧めします。石灰沈着炎は文字通り肩関節に石灰が出来ている状態であり、レントゲンで分かります。治療法は関節注射で石灰を溶かすことで速やかに痛みが引きます。腱板断裂は腱が断裂している状態で手術適応になります。後遺症改善のために鍼灸治療は大いに役立ちます。むしろそれ以外の五十肩の痛みに関しては全て適応となりますので、一度施術を受けてみて、状態を確認し判断してみてください。
当院の鍼灸治療
上の写真は実際の五十肩治療の一部です。症状のある場所によって鍼の量も増減していきます。当院は3寸(約9cm)の鍼で肩後面から前面に付着している筋肉を閂(かんぬき)のように刺していくアプローチもしていきます。一般的な鍼治療ではまずやっていないと思います。経験上この施術で夜間痛や肩の可動域制限に対して効果が見込まれます。刺激としては少しキツイ時もありますが、中々良くならなくてお悩みの方は一回だけでも受けてみる価値はあると思います。
まとめ
五十肩の治療は症状の進行段階によって、運動療法と鍼灸治療の優先順位が変わっていきます。治療のタイミングが早いほど、症状の緩和に必要な時間は短くなっていきます。早期に治療を受けることで、夜間の痛みや日常生活での苦痛も迅速に軽減することができます。また、軽度の制限がある場合は、関節運動をスムーズに回復させるのも比較的簡単です。ただし、症状が進行し、可動域が制限される拘縮期となると、回復には時間と根気が必要です。しかし、治療を継続することで、回復期間を短縮できるチャンスは確実にありますので、お悩みの方は一度受けてみてはいかがでしょうか?
もっと詳しく鍼灸のことを知りたい場合は別記事でも紹介しております!
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