こんにちは!富田林市の鍼灸院元気のツボの寺元です。今回は顎関節症の鍼灸治療の考え方についてお話させていただきます。顎関節症は、顎の関節や周囲の筋肉に問題が生じてしまい、痛みや運動障害を引き起こしてしまう状態です。原因として噛み合わせ、ストレス、不良姿勢などがあり、片方の歯で噛み続けることによってアゴのアンバランスが生じ、それが肩こりなどに波及することもあります。ここではその顎関節症について、当院の考え方、鍼灸治療の解説をしていきます。
ちなみに鍼灸の効果や適応症状についても別の記事でご紹介していますのでこちらもぜひご覧ください!
一般的な顎関節症の鍼灸治療
顎関節症の一般的な鍼灸治療では、症状のある部分に施術を行う局所治療です。使うツボとしては「下関」「頬車」「上関」などアゴ周りのツボを使うことが多く、その周りの筋肉を鍼でほぐしたり、お灸で温めたりすることで治療していきます。また、経絡治療といって、手足のツボを使って症状のある所にアプローチせずに遠隔で施術することもあります。
顎関節症のタイプ
顎関節症は開口障害、クリック音、痛みなどの症状が現れます。それぞれ原因が異なったり、重なったり、複合的なタイプがありますので、その中で比較的多い3つのタイプをお伝えします。
関節の変性
顎関節自体の変形や関節円板が亜脱臼するなど、関節に問題があるタイプです。このタイプは、口の開閉時にカクカク音が鳴ったり、口を開けた時にロックがかかり、閉じれなくなったり日常生活に支障をきたします。この場合は顎関節や頚椎の施術をすることでカクカク音や引っ掛かりがマシになります。
ストレス性(姿勢不良)
何かストレスを抱えている人や精神的に悩んでいる人は姿勢が丸まり、猫背、ストレートネックになりがちです。その不良体勢が続くと、アゴへの負担も大きくなり、歯ぎしり、食いしばりが起こり、最終的には歯を抜くこともあります。この場合、ストレスや悩みを解決するのが一番の近道ですが、それを鍼灸治療で取り除くことは難しいです。ただ、姿勢不良は気分の落ち込みを増長させる因子でもあるので、アゴの施術だけでなく、不良姿勢や精神作用のある手足頭のツボを使い、負担を軽減させる施術も行います。
筋緊張性
上記したタイプの症状にも、必ず関連しているのが筋肉です。他にもスポーツによって、強い力を出すときの食いしばりによるアゴへの筋疲労や、嚙み合わせが悪く、片方の歯だけでの食事を続けたことによっての筋肉のアンバランスが痛み、開口障害につながります。主に咀嚼筋と言われる噛む筋肉が問題になっていることが多いので、張りや硬さを見ながら施術を行います。
顎関節症で鍼灸治療を選ぶ基準とは?
顎関節症に対する治療は、整体、マッサージ、口腔外科によるマウスピースの処方など色々あります。その中で鍼灸治療だけは、指では届かないところにある原因筋への直接アプローチが可能です。症状のレベルによっては整体、マッサージ、マウスピースでも解決できる症状があるかもしれませんが、鍼でしかアプローチ出来ない原因も、もちろんあります。色々治療法がある中でマウスピース以外のことは鍼灸治療でほぼ網羅できますので、タイムパフォーマンスがいいと思っています。
当院の顎関節症の鍼灸治療
実際の顎関節症の鍼灸治療の一部です。一般的なツボも使用しますが、場所は同じでも当院では関連する筋肉を狙って施術を行います。例えば「下関」と言われるツボはアゴの骨の下顎切痕といわれる場所に取ります。当院ではその下顎切痕を貫き、奥にある「外側翼突筋」を狙います。他にも、「内側翼突筋」というアゴの骨の裏に張り付いている筋肉は、ツボはありませんが顎関節症の方には非常に重要な筋肉なのでしっかりとアプローチしていきます。
まとめ
鍼灸治療で顎関節症は、筋肉が影響を与えている痛みや開口障害であるなら改善が見込めます。症状の7.8割程が筋肉や姿勢の影響である方も多く、ツラくて悩んでいる症状を今よりも良くしてあげられます。もし、アゴの症状でどこに行けばいいか困っている場合は、是非一度鍼灸治療を受けてみてください!
もっと詳しく鍼灸のことを知りたい場合は別記事でも紹介しております!
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